先々週、予定通りOedipus (オイディプス)と Agammemnon (アガメムノン)、観てきた。ついでにアガメムノンを観に行ったオックスフォードではアシュモリアン・ミュージアムにも行き、ついでにGreek&Roman Integrated History なんつぅオーディオ・レクチャーなんかも買い込んで、すっかり古代ギリシアづいていた。
オイディプスはRalf Fiennes。ちなみに、この名前、レイフ・ファインズって発音するらしい。ラルフだと思ってたらレイフだったというので印象に残ってたんだけど、確認しておこうと思って、うちの男爵にこの名はどう発音するのだ、と聞いてみたらラルフと発音してくれた。
以前、Cyril という名前がサイロゥと発音されててびっくらこいて聞いてみたら、男爵はシリルと発音したから、母音(Cyrilのyはiということで)の発音が人によって違うんだろうか。
ま、その話はこっち置いて。
オイディプスはナショナル・シアターでやるならここしかないでしょう、という、円形舞台のオリビエ・シアターで。
装置はシンプル。銅の巨大な門扉と、その外にある長いテーブルとベンチのみ。面白いのが、劇が進むにつれて舞台全体がごくゆっくりと回転を続けるので、門扉も回るわけ。ところが、なにか細工がしてあって、テーブルとベンチの位置は変わらない。
途中でそれに気づいてよくみていると、役者さんたちは、「動いていない」はずの場面では回転と反対方向に時々動いて位置調整してた。
コーラスの動きなどうまく振り付けられてたし、オイディプスの服装や姿勢、歩き方、話し方などが徐々に乱れていく様が内面の危機、崩壊ときれいに呼応してたりとか、きっちり計算された舞台だなぁという印象だった。
ファインズはうまい人だな、と思った。ただ、私はどうしてもスーツ姿のオイディプス王にはパトスを感じられないのだった。こういった古典劇を現代に上演することの難しさなんだろうな。
「私は何者だ」という問いを突き詰めていった挙句の悲劇、という観点からすれば現代に通じる普遍性もあるけど、「知らずに」父親を殺し、母親と通じたために「汚れた」身となり、しかも、その「汚れ」が伝染するものと信じられていた古代ギリシア世界でオイディプスが感じたであろう絶望を同じ重みを持って現代人に感じさせることはできるのか、と思うのだ。
現代の感覚でいうと、故意であったかどうでなかったかが、殺人の裁判なんかでも争点になるわけだから。オイディプスのケースなんか、現代で言ったら「情状酌量」の余地大いにあり、なわけで、スーツなんか着てたりすると、よけいにそういう気がして、「悲劇」に水を差してしまうように感じたわけです。
ああ、なんか、自分でも何をいっているのかよくわからなくなってきたので、このへんにしとこう。
Agammemnonについては、またそのうちに。
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13 comments:
ここでははじめましてですね(笑)。以前からお邪魔してましたが、投稿は初めてのニヤリ本舗です。
レイフ・ファインズは「シンドラーのリスト」でナチの親衛隊員を演じたり、「イングリッシュ・ペイシェント」や「ナイロビの蜂」で主演だったりした人ですね。アカデミー賞に何度のノミネートされている人なのでうまいと思います。
ちなみに「オイディプス王」はもちろん英語でやってるんですよね? そして役者がスーツという演出ですか。それはそれで面白そうですね。わりと手近に演劇を見に行くことができる環境でうらやましいです(笑)。日本の片田舎在住の身ではなかなか。「オイディプス王」は蜷川幸雄氏演出の舞台をビデオで(笑)観たことがありますが、生の舞台はなかなか。一度生で観てみたいんですけどね。
いらっしゃいませ。ざぶとんどうぞ…。
レイフ・ファインズ、私は「イングリッシュ・ペイシェント」でしか知りませんでした。
オイディプスは英語です。今回の上演のための新訳だそうです。
私は演劇を初めてみたのがイギリスだったのですよ。最初がパブ・シアターでの少人数による「マクベス」、次が「タンタロス」という、トロイ戦争に題材をとった9時間の大作…。私の好みが見事にでております。
スコットランドの田舎に引っ越したら観劇も美術展通いもできなくなるだろうから、今の間に見ておこう、と思って興味があるものはなるべく行くようにしてますが、休みの数も財布の中身も限られてますからなかなか…。
蜷川氏の作品は、ロンドンでシェイクスピアの「ペリクリース」を見ました。最初、日本語でやってるのがすごく変な感じだった^^;。白石かよこさん(だったかな?)がすごかったです。
またまたお邪魔します。
蜷川さんてば、日本の地方都市はすっとばしてロンドンやギリシャに行ってしまって。日本の地方都市にも来てくださいという感じです。まあ来たら来たで、今度はチケット代が高すぎて行けないでしょうが(笑)。日本では何故こんなにチケット代が高いのでしょう。
ちなみにシェイクスピアを日本語どころか、狂言に置き換えたものもやったりしてますよ。蜷川さんじゃなくて、狂言師の野村萬斎さんですが。まあこれもじかに見たことはないんですが(泣)。
ぜんぜん本文と関係無いのですが...
ちっとも英語を使わないので、たまーに英語を使おうとすると、口が回らないま〜くです。
毎日10分でもいいから、音読なんかやったらいいのではないかと思うのですが、お勧めのテキストは無いでしょうか?
○ 有料でもいいから電子テキストがいい。
○ あまり古典でなく、自然科学も含んでいたりすると素敵。
どうでしょう? (^x^;
ニヤリ様
狂言のシェイクスピア、ロンドンに来てましたよ。行きたかったんだけど都合がつきませんでした。確かに日本の地方都市にいるよりロンドンにいるほうが日本のものでも見る機会が多いといえます…。
ま~く
電子テキストというのはパソコンとかPDAで読むから?
私は最近全然本を読んでないんだよね。オーディオ・ブックを聞きまくりだけど、ほぼ古代ギリシア・ローマものに偏っているし。
こんなサイトあるけど。
http://ebooks.palm.com/servlet/mw?t=browse&si=60&catid=17
雑誌のほうがいいかも?
http://ebooks.palm.com/servlet/mw?t=browse&si=60&catid=115
MobiPocketとかもあるけど、こちらのほうがたぶん読める機種が多いと思う。MobiPocketはあと、自分でファイルを作成して読めるはず。
自分の興味のあるジャンルの英語の雑誌で検索かけてみたらどうでしょう。ホームページとかあるかも。
私はThe Economist がお勧め。Science セクションもあり。ホームページの記事は購読者でないと全ては読めないけど、音読10分の量ならいくらでもあるんじゃないかな。オーディオ・エディションもある。
ま~く
「雑誌」カテゴリーにあるのはほとんど、Handheldcomputingだけみたいです…。
男爵婦人、ご回答ありがとうございます。 電子テキストがいいのは、ま〜くは既に紙よりもディスプレーの方が見やすくなってしまっているからです。
eBook と MobiPocketは、両方とも既に使ってます。 MobiPocketは htmlもインポートできるので、Gutenbergなんかも読めていーです。
> 私はThe Economist がお勧め。
ま〜くが聞きたかったのは、そんなことなのでした。 エコノミスト、見て見まふ。
内容的に BBC とか Newsweek よりお勧めですか?(パフ姉的に。)
ある意味、あまりにも色々とあり過ぎて、どれがいーのか判らなくなっていたりするのです。 (^x^;
Newsweekは読んでいないのでわからないけど、ReadershipとしてはThe Economistより一般向けでしょう。The Economistの英語は面白いよ。皮肉が効いてたりして。BBCの英語は分かりやすくて読むのが楽。
でね、ホントに聞きたかったのは、なんか音読するのに良いエッセイ集なんかないでしょうか、ということなのでした。
あ、短編集でもいいか、と思ってサローヤンの My name is Aram を探してみたら、著作権が切れてないので Gutenbergにも無いし、電子本でも出版されてなかった。 (^x^;
あ、Three men in a boatを読めばいいか、と思いつきました。 結局、気分の明るくなるようなテキストを求めてたみたいです。 なんか、質問をしていたら、質問をしていた意味に自分で気づいた、とゆーパターン。
とかいいつつ、OSXがそれなり使えるようになるまでは、他のことはしないような気がする。(^x^;
Three men in a boat いいっすね。Wodehouseもおすすめです。でも、金持ち坊ちゃんのバーティのような英語になっても、バトラーのジーブスのような英語になっても問題ありそうだけど。ま~くにはどちらかというとバーティ英語を話していただきたい。昔、男爵の執事に間違われた(電話でね)わたくしはジーブス英語を目指そう(いや、やめとけ)。
Wodehouse 知りませんでした。 日本ではあまり知られていない?(ま〜くが知らないだけ?)
Gutenbergにありました。 読みやすいのはどれでしょう。
http://onlinebooks.library.upenn.edu/webbin/gutbook/author?name=Wodehouse%2C%20P.%20G.%20(Pelham%20Grenville)%2C%201881-1975
へ~、こんなにあるんだ。私はJeevesもの(最強の万能執事。Ask Jeevesというサーチエンジンはこのジーブスにちなんでいるのです)しか読んだ事ない。このリストだと、My Man JeevesとRight Ho Jeeves だけみたい。My Man Jeeves がシリーズ最初のものだと思うのでこれから読む事をお勧めします。いま出版されている本ではInimitable Jeeves という題だったと思う。オーディオブックもあり。
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